水野製陶園ラボについて
焼き物の街、愛知県常滑市において、“焼き物”ならではの自然な風合いと美しさ、工業製品としての機能性や強さを兼ね備えたタイルやレンガをつくり続けている水野製陶園。
“焼き物”であることにこだわり、原料である粘土や釉薬から焼成までを一貫製造して、高品質で確かなものづくりをしています。また、焼き物の可能性を広げるような製品開発や建築家や芸術家と協働した製品づくりなど、革新的なものづくりにも挑戦してきました。
2014年、水野製陶園がもつ技術や空間や資材を新たな視点で活かし、世に開いていくことを目的として、水野製陶園ラボをスタートしました。
建築家・デザイナーとしての視点を軸に、分野にとらわれない自由な精神で、多面的にモノとコトを企画・設計・運営していきます。
水野製陶園ラボ 水野太史
水野太史|MIZUNO Futoshi
1981年生まれ。常滑市出身。
2000年、京都工芸繊維大学造形工学科に入学、2003年に同大学を休学、常滑市の賃貸集合住宅プロジェクトに着手し、建築家としてのキャリアを開始する。
2006年、京都工芸繊維大学造形工学科建築コースを卒業、同年に賃貸集合住宅プロジェクトが完成を迎える。
愛知県を拠点に集合住宅、住宅、店舗、リノベーション、会場構成などの建築設計やデザインを手がけ、2014年からは「水野太史建築設計事務所」を運営しながら、「株式会社水野製陶園」のプロジェクト「水野製陶園ラボ」を開始、代表を務める。
株式会社水野製陶園
陶と陶土
1947年、日本六古窯の中で最も古い歴史をもつ常滑焼き発祥の地、愛知県は常滑に創業。住宅から大規模建築・公共空間まで、“焼き物”が持つシンプルでモダンな美しさと、プロダクトとしての完成度の高さを併せ持つタイルやレンガなどの陶製品をつくり続けています。
自社で各製品に最適な陶土・釉薬を生産・調合。良質な陶土は製品の品質の基礎となり、水野製品の風合いや色につながっています。また、自社製品用の土づくりだけでなく、他社への陶土・釉薬の販売を行っていることが、その高い品質を証明しています。
中部国際空港前島りんくうインターチェンジや半田市下水処理場などで水野製陶園の製品が使用されています。また、坂倉準三建築研究所設計の「坂倉準三建築研究所関西支部」、同設計の「南海会館ビル」、吉村順三設計の「愛知県立芸術大学」講義棟の陶壁画(日本画家、片岡珠子の絵付けによる)、及び音楽ホールの壁面(吸音ブロックレンガ)など、建築家やデザイナーとも協働し、既成概念にとらわれない柔軟な姿勢で現場からの要望に応えてきました。
ラボプロジェクト
「かんがえる・つくる・つかう」水野製陶園の自由な精神
水野製陶園の技術・設備・空間・資材などを活用しての建築家・デザイナー・アーティストとの協働、水野製陶園製品のユーザーワークショップ、常滑という地域に根ざした活動など。水野製陶園の製品づくりに前向きで実際的なフィードバックをしていきます。
焼き物ならではの魅力や存在感を最大限に引き出し、一つ一つに作り手の思いを込めたオリジナルデザインの陶製品づくり。
製造工程を練り直し、焼き物ならでは風合いと使いやすさをあわせもつリーズナブルな定番タイルの開発。
水野製陶園のストック製品などを新たな視点で見出しリノベーションした製品づくり。
タイルやレンガを作り続けてきた水野製陶園ならではの器、テーブルウェアづくりなど。
水野製陶園の社宅として使用されていた陶製ブロック造の建築群をリノベーション。イベントスペース、シェアオフィス、アーティストなどのための簡易的な宿泊施設とするなど。
水野製陶園の空間の一部をオープンなスペースとしても活用していきたいと考えています。